犬にとっては噛むことは普通の事ですが、それでも本気で噛まれると噛まれた相手は怪我をしてしまう事になります。
飼い主さんならまだしつけをすれば良いと思えますが、他の誰かを噛んでしまったりしたら問題になってしまいます。
そんな状況を回避するために、どのようにして噛む癖に対して対処してあげればいいのかを解説します。
記事の目次
犬が噛む原因は何?
犬の問題行動の中でも上位に入るのが以下のような行動です。
・トイレができない
・吠える
・噛んでしまう
これらは犬を迎え入れた時からしつけをする必要があるものですが、噛んでしまう行動はニュースになってしまう事もあるくらい影響がある問題行動です。
その為、大事になる前に飼い主さんはきちんとしつけをしてあげて、噛むことに対して対処してあげないといけないのです。
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そもそも犬が噛んでしまうケースはどういったものがあるのでしょうか。
それは大きく分けて3つあります。
犬が噛むケース
・破壊行動
・威嚇(攻撃性など)
ではそれぞれを見ていきましょう。
甘噛み
甘噛みは飼い主さんに対して痛くない程度に噛んでしまう行動です。
子犬の時期によくあるのですが、「甘噛み程度ならいいや」という理由で噛ませていたりしませんか?
たとえ甘噛みだとしても子犬の時期からしっかりとコントロールしてあげないと以下のような事になってしまうこともあります。
人の手を噛む
特に何もしていない時でも噛んでしまう場合は犬が遊んでほしい時にする事が多いです。
人の手は構ってくれるものであると犬が理解してしまっているからこそ噛みついてくるのです。
人の足
犬の目線で、特に小型犬や子犬に関しては最初に目につくのは人の足です。
さらに、人が歩くと目線にある足は動くので犬は本能で追いかけてしまいます。これは当たり前の事なのです。
さらに、子犬になると特に遊びたい盛りなので、追いかけまわすと思います。
破壊行動
中には甘噛みではなく、トイレシートを破壊してしまってボロボロにしたり、人が着る洋服をびりびりにしてしまったりしてしまう場合があります。
これらは破壊行動によって噛んでしまうような時に犬が起す行動になるのです。
威嚇(攻撃性など)
お手入れされるのが嫌で噛む、人が苦手で噛む、さらには犬のものを片付けようとしたら噛まれてしまった、人が怖くて恐怖心などから噛んでしまうなどの行動をしてしまう犬がいます。
これらは全て抵抗の意思を表しているなどの場合が考えられます。自分の意思を表す、気持ちを表現する意味で噛む犬が居るのです。
犬が噛む理由はこれらの3つのうちのどれかに当てはまります。
そしてその中でも3つ目は相手を傷つけてしまう事もあるので注意をして下さい。
犬が噛むときの対処法
甘噛みの時もそうですが、犬の噛み癖は根気強くトレーニングをしてあげる事が何よりも大切です。
トレーニング方法は色々あるのですが、このトレーニングはトレーナーによっても変わります。そんなたくさんのトレーニング方法から一番自分の犬に合ったものを選んで実践してあげる事が成功への近道になります。
そのたくさんあるトレーニングの中から対処法を紹介していきます。
甘噛みの対処法は?
まず、子犬の時期に噛んでしまうのは仕方がないのだと思って下さい。ただ、子犬の時は歯が鋭く尖っている状態なので甘噛みであっても結構噛まれると痛いです。
そして、それをそのまま放置しておくと、噛み癖に繋がってしまい、ずっとやってしまう事になります。
人の手に噛みついてこられるのは痛いので、噛んでも問題ないおもちゃなどを与えて噛みたい欲求を満たしてあげるようにしましょう。
子犬の時は歯が生え代わるまでは蚊みたい欲求が続くと思います。
噛む場面を飼い主さんが理解している場合は、わかっている所からトレーニングをしてあげる方が飼い主さんもトレーニングがしやすいと思います。
子犬の時の甘噛みは適当なおもちゃで遊んであげる事が良いです。
しかし、犬はおもちゃにして良いものと悪いものの区別はつきません。使わなくなったTシャツやタオルをおもちゃとして与えて、新品のTシャツなどはおもちゃにしてはいけない、と言った所で区別はできないのです。
その為、犬に対して人間が使うようなものを与えるのは避けて下さい。
犬には犬専用のおもちゃなどを与えるのが良いでしょう。
そして飼い主さんが持ってるおもちゃはできるだけ長さがあるものを選んでください。飼い主さんは犬と遊んでいるつもりでいても、犬は飼い主さんの手だと勘違いしてしまう事があります。
犬のおもちゃは種類がいくつかあるので犬が気に入ったものを与えるのが良いでしょう。
無視してしまう事も大事
噛まれた時に飼い主さんが楽しそうにしていると犬はもっと噛んでも問題ない、と勘違いをしてしまう事になります。そこで噛まれた時に不快感を表しても犬にうまく伝わらないと、構ってくれると思ってしまうので、うまく叱ることができない時は無視をしてしまう事も大事になります。
すぐに手を引っ込めると危険
先程も書きましたが、犬は動くものを追いかける動物です。その為、手を噛まれた時に痛みで引っこめると、犬は余計に追いかけようとします。
無理に引っこめようとすると余計に傷を深めてしまう事もあるので、噛まれたら犬の方から離すように促しましょう。
もし噛んだまま放さないようならおもちゃなどを使って犬の気を引いてあげて下さい。しかし、ここで気をつけたいのは、好きなおやつをあげてしまう事。
これは噛み続けているとおやつがもらえると勘違いしてしまう事があり、余計に甘噛みを悪化させてしまう事になるので、注意が必要です。
破壊行動に対しての対処法は?
まず大切な事は、環境を整えてあげて、壊れやすいものは犬の近くにはおかない事が大事です。犬が物を破壊する事に快感を覚えてしまうと直すのは困難になります。
家具をアルミ製のものなどに変更しておいたりするのも有効になります。
変更するのが難しい時はアルミホイルを犬が噛みやすい場所に両面テープなどで止めておくのも効果があります。
犬はアルミが苦手で、近づかなくなりますし、別のおもちゃなどを噛んで遊ぶようになります。
「威嚇による噛み」に対しての対処法は?
もし物に対して威嚇して噛むなら、徐々に慣らしてあげる事が大事です。例えば1日5分とかでも良いので、おやつをあげながら行っていくなど短い時間から始めるのがいいと思います。
そして、少しでも噛まずにいられたら褒めてあげましょう。
犬自体が苦手で、どうしても噛んでしまったり威嚇をするようなら無理に遊ばせなくても問題ありません。この場合はドッグランなどに連れて行かなくても問題ないです。
散歩中に他の犬とあった際、匂いを嗅ぐだけでも良いのです。
犬に無理強いだけはしないようにしてあげましょう。無理強いをしてしまうと犬はストレスを感じてしまうので、余計に威嚇して噛んでしまうことがあります。
犬が威嚇する意味で噛んでしまう原因は先天的なものと後天的なものが考えられます。
先天的な場合の原因は狩猟犬だった犬や日本犬等の攻撃性が高い一面がある犬種であることが多いです。
後天的な場合の原因は何かしらの刺激を犬に与えてしまった為に噛む行動を高めてしまった、というケースが考えられます。
例えば、子犬の時に暴力を受けたり、痛い思いをした経験がある犬の場合は、その恐怖から噛むことでそれを避けようとしてしまう癖がついてしまっていることがあります。
噛む原因が何かを飼い主さんが理解してあげる事が改善につながっていくのです。
もし恐怖から噛んでしまうという防衛行動のようなものに出てしまう場合はその恐怖心を無くさせてあげる事が大事ですし、噛むという行動を引き出さなくてもいいようにしてあげる事も大事なのです。
どうしても噛む癖が直せない場合
色んな方法を試しても噛む癖が直せない場合はプロのトレーナーさんの教材を参考してみると良いと思います。
やり方が間違っているのか、犬にその方法が合っているのかなど、わからない事が多いと思うので、プロのやり方を参考してみるのはありだと思います。
噛み癖に関しては山本卓さんというトレーナーさんが犬の噛み癖専用のトレーナーと言われるくらい噛むことに関しての知識が高い方なので、よければこちらも読んでみて下さい。
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【ドッグトレーナー】山本卓さんの犬のしつけの方法
記事の目次1 山本卓さんの経歴2 山本卓さんはどんな方なのか?3 山本卓さんのしつけ方法4 山本卓さんのしつけの考え方5 山本卓さんのしつけの特徴6 山本卓さんの教材内容6.1 教材は2つのパターンで ...
まとめ
これらのどれにでも共通している事ですが、まずは犬に噛まなくてもいいように発散させてあげる事が大事になります。
フラストレーションが溜まってしまっているとストレスから余計に噛むようになってしまいます。色んな方法を試す中でまずは2回程度試してみて、効果があまりないようであればそれは愛犬に対しては合ってない方法かもしれません。もし合ってないと思ったらその方法はやめてあげて下さい。