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【犬の病気】膀胱炎・尿道炎の症状、治療方法を解説

更新日:

膀胱炎は膀胱の粘膜付近に炎症を起こしてしまう病気で、尿道炎に関しては尿道内にある粘膜が炎症を起こしてしまっている状態の事を言う病気です。

膀胱炎・尿道炎はどうして起こしてしまうのか、その症状や原因、治療方法などを解説していきます。

膀胱の役割

全身を巡っている血液は、細胞に必要な栄養を残して、かわりに組織から老廃物を受け取っています。そして腎臓にたどり着いて腎臓の中でキレイになった血液は再び全身に流れていきます。

腎臓でキレイにされた中から出てきた老廃物は尿として膀胱に蓄積されていきます。そして、その老廃物は尿道を通り外へ排出されていきます。

膀胱とは、血液中から出てきた老廃物を一時的に溜めておく器官なのです。

尿道炎の症状

尿道炎の症状はいくつか行動から少なからず判断する事が可能です。

その行動は以下のようなものがあります。

・尿の回数が増える
・水をたくさん飲むようになる
・食欲がない
・発熱がある
・元気がない
・尿の色が普段よりも濃い
・尿の色が普段よりも濁ってる
・血尿をしてしまっている
・尿が異臭を放つ
・おしっこの構えはとるが、出ていない

比較的行動に出やすい症状があると思います。

のどが渇くのか水をたくさん飲むようになりますが、食欲は普段よりもなく、あまり食べなくなります。さらにお散歩時に尿の回数が増えますが、出ていない事があります。

これは犬自体が残尿感を感じて全て排尿しようとする為にとる行動ですが、実際は出きっているので尿は出てこない事があります。

普段から尿をよく観察していてあげると、尿の色が濁ったり、濃くなったり、さらには強い異臭がする事があります。そして、ひどい時には尿に血が混じる血尿が出てくることもありますので、犬の尿はできるだけ普段から観察しておいてあげると早めに気が付けると思います。

炎症が起こってしまっている状態とは

ウイルスや細菌の侵入、そして腫瘍ができてしまった時など、体は有害なものがあるとそれを体外へ出そうとします。さらに、傷を負った時、壊れた細胞を修復しようとしたりします。

この働きは、白血球の仲間である炎症細胞といわれる細胞が体内にある為です。炎症細胞は異物に侵入された箇所や傷口などに集まりますが、この働き自体が熱を発生させたり痛くなったりする原因なのです。

炎症細胞が活発に活動すると、炎症が起こると思っても良いと思います。

膀胱炎・尿道炎になる原因

膀胱炎や尿道炎は尿路感染症の一つで、犬の泌尿の中でも最もかかりやすいと言われている病気です。

膀胱というのは、肝臓で作られた尿を溜めておくための器官の事で、尿道は尿を排せつする時の管の事です。膀胱や尿道が細菌感染をしてしまうと起こるのが膀胱炎や尿道炎です。

これらをそのままにしてしまうと、尿道結石や排尿障害、肝臓障害などになる原因にもなりますので、気が付いたら早めに病院を受診してください。

膀胱炎や尿道炎は、オスよりもメスの方がかかりやすい病気とされています。その理由はとても簡単で、メスの方が尿道がオスよりも短い為、細菌が侵入しやすい為です。

尿路感染って?

尿路感染とは、泌尿器に細菌が入り込むことで炎症を起こす病気です。

細菌が入り込むのは以下のような場所からです。

・尿道
・尿管
・膀胱
・腎盂

犬が健康な時には最近の感染を防ぐことができるのですが、抵抗力が弱くなったり、細菌の数が多くなってしまうと感染のリスクは高まります。

さらに、椎間板ヘルニアなどの下半身の麻痺などになった経験のある犬又は、現在も治療中の犬の場合は、膀胱炎にかかりやすくなってしまいます。細菌感染は、尿道から侵入し、膀胱、尿管から腎盂へと侵入していき、最終的には腎盂腎炎を引き起こす危険があります。

診察・検査方法は?

診察方法は以下の3つを行って調べていきます。

・尿検査
尿検査は、血尿や尿の炎症の有り無しだけではなく、膀胱炎の原因を見つける事もできます。さらに尿中の細菌や結晶、腫瘍細胞の有り無しの確認もできるので、原因の推測を行うのにも必要です。

ただ、尿検査だけで原因を確実に見つけるのは難しく困難なため、超音波検査などを組み合わせて正確な原因を見つける必要があります。

・超音波検査
超音波検査も膀胱炎の原因を特定するのには重要な検査になります。結石や腫瘍などの有り無しを調べる事が可能な上、腎臓や前立腺などの異常、子宮に膿が溜まる子宮蓄膿症などの病気にかかっていないか等を確認する事ができます。

・レントゲン検査
レントゲンの検査は必ずしも必要というわけではありません。

レントゲンを使用する場合は、結石が原因で膀胱炎になってしまっている場合は、結石の大きさ、数などがわかり、尿道に結石が詰まっているかどうかを確認することもできます。

治療方法は?

結石が原因になっている場合とそうではない場合で治療法は異なってきます。

結石が原因で起こってしまっている場合

結石が原因で膀胱炎になってしまっている場合、膀胱炎の治療は行いますが、それとは別に結石を取り除く治療もする必要があります。

取り除く方法は主に2つあり、一つは医療用のフードを食べさせることで結石を溶かす方法。これは、犬の身体にあまり大きな負担をかけないので、比較的楽な方法です。

もう一つは手術で取り除く方法です。こちらは犬の身体自体にも負担になりますが、確実性の高い方法ではあります。しかし、手術で取り除いても術後は結石ができにくくなる特殊なフードを食べさせ続けないといけないのです。

細菌やストレスなどが原因になってしまっている場合

細菌を抑える為に抗生剤と炎症を止める為の消炎剤を犬に投与するのがとても一般的な治療方法です。

注射や飲み薬を使い続ける事で大体の犬は症状が改善していきます。ただし、症状がなくなったからといって投与を止めてしまうと、再発してしまう可能性がかなり高くなるので、獣医さんから言われた期間は使い続けるようにして、薬は使い切るようにしてください。

飼い主さんができることは?

再発してしまったらすぐに病院を受診する

膀胱炎は再発率がとても多い病気です。再発してしまった時、膀胱炎だからと軽んじてしまいがちですが、治療をせずそのままにしておくと治りが悪くなってしまったり、最悪の場合腎臓病になってしまうことがあります。

もし、再発してしまったと思ったら早めに病院を受診してください。

トイレに行きたい状態を我慢させない

排尿する事で尿道、膀胱に付着している細菌を洗い流すことができます。逆を言えば、尿が膀胱に溜まってしまっている状態が長くなると、それだけ膀胱炎になりやすくなるのです。

特に膀胱炎になりやすい犬の場合は、尿自体を我慢させる時間を短くして、できるだけ出させるようにしてください。

トイレトレーニングをしておくと、スムーズにトイレをしてくれるようになります。

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水分摂取

犬は言っても言う事を聞かない事がありますよね。
トイレを我慢させないようにしていても犬自身がトイレをしてくれないと意味がないので、そんな時は水分を多く与えて下さい。

水をたくさん飲んでいるとトイレが出やすくなるので、犬がトイレに行ってくれやすくなります。しかし、冬は水分摂取がどうしても減ってしまうので、そんな時はカリカリをふやかしたものを与えたり、ウェットフードを混ぜたものを与えたりして、食べ物から得られる水分量を増やしてあげるといいと思います。

きゅうり、茹でたキャベツなどの水分量の多い野菜を与えるのも効果的だと思います。

飲み水は注意

水分を与えると良いからといって、ミネラルウォーターを与える飼い主さんもいるかもしれませんが、これは行っていたらすぐやめて下さい。

人にとってはミネラルウォーターはとても良いものではありますが、犬にとってはミネラルの含まれている量が多い水は結石を作りやすくしてしまう原因になってしまいます。

膀胱炎は犬だけではなく、人もなることがあるので、聞いたことがあると思いますが、命にかかわるような可能性はそこまで高くないですが、治療はしっかり行ってあげないと大変な事になります。

膀胱炎だと思って受診したのに、調べてみたら膀胱に腫瘍ができてしまっているといった事も十分考えられます。

たかが膀胱炎だと軽んじるのではなく、少しでも異変があったらかかりつけの病院を受診してください。

膀胱炎・尿道炎にかかりやすい犬種

一般的には膀胱炎は小型犬に多くかかりやすいと言われていて、中型犬はコーギーがなりやすいと言われています。

かかりやすい小型犬

・トイプードル
・ミニチュアシュナウザー
・ミニチュアダックス
・シーズー
・柴犬

小型犬が中型、大型犬に比べて膀胱炎の発症率が高い理由は、水の飲み方が関係しています。

小型犬は水を飲むとき、ペロペロと少しずつ飲むため、水の摂取量が他の犬に比べて少なく、量を多く飲めない為ではないかという説があります。

まとめ

犬の膀胱炎は再発率ととても高く、薬の投与をやめた途端に再発してしまった、といった事も珍しくありません。

その為、量の少ない抗生物質を切りなく飲み続けないといけない事があります。その際、飼い主さんが飲ませ続ける事を面倒がってしまったり、症状が良くなったからといって投与を停止してしまうと、再発してしまうのです。

それだけではなく、忘れてしまったりして飲まない日があると、耐性菌が体内で出現する事があり、慢性化してしまう事もあるのです。

膀胱炎は人でも嫌な気分になる病気です。犬が快適に過ごすことができるように、治療は最後までしっかり行ってあげて下さい。

尿に関係する病気は他にも糖尿病もあります。

もし、少しでも違和感を感じたらこちらも読んでみて下さい。

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